秋といえば食欲とアートということで、その両方を兼ね備えつつ、日々のライフスタイルに寄り添う“焼き物”にハマる“モノ”好きが増加中。秋〜冬は全国各地で陶器市も開催されるし、気になっている人は、今が始める好機!
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<其のイチ>
■ビギナーもコレを押さえておけば間違いない! 種類別で学ぶ、焼き物“基本のキ”
ひと口に焼き物といっても多種多様。原料や焼く温度によって、土器・陶器・炻器・磁器に分類され、日本各地には土地ごとの風土を活かした多様な産地や窯元が存在する。
そこで「大人の焼き物」編集長の八田さんに、大人世代の“モノ”好きメンズが、基本として押さえておくべき焼き物の種類と、その窯元例を訊ねてみたところ、挙がったのがこの6つ。どれも異なる個性を持っており、違いを比べるのも楽しい。
昨今は、SNSやネットを活用してディグするのが当たり前だが、器は実際に手に取ってみることも重要。さまざまな角度から視て触れることで、より深く魅力を知ることができる。
本記事の最後には器を扱ったイベント情報も掲載しているので、まず一度、足を運んでみてはいかがだろうか。
「大人の焼き物」 編集長
八田絢子さん
全国の素敵なうつわや人気作家の作品を紹介する人気SNSアカウント「大人の焼き物」の編集長として、Instagramの運営のほか、オンラインショップのバイイング、商品撮影、原稿作成などを幅広く担当。@otonano_yakimono
<やむちん>
■おおらかで愛嬌のある、沖縄生まれの焼き物
「やちむん」とは沖縄の方言で“焼き物”を意味する。昭和時代の初めに柳宗悦らによる民藝運動によって、さらに人気が広まった。土物ならではの素朴で力強い風合いと、沖縄ならではのおおらかで愛嬌のある絵付けが魅力だ。
陶眞窯
「フリーカップ 染付 ゴスアメ唐草」(2780円)

バリエーションも豊富かつ比較的お手頃なプライス帯なので、“やちむんデビュー”をするにはちょうど良い窯元。異国情緒を感じる唐草文様もまた雰囲気があってオススメです(八田さん)
紺色と茶色で描かれた美しく躍動感あふれる唐草模様が目を惹くフリーカップ。掌にちょうどよく収まるサイズ感がゆえ、ビールにコーヒーなど中に注ぐ飲み物を選ばず重宝する。

<有田焼>
■薄く・軽く・丈夫の三拍子揃った美しき白磁
産地は400年以上もの歴史を持つ日本最古の磁器産地、佐賀県・有田町。白磁の美しさと繊細な絵付けが魅力の日本を代表する磁器で、白くて硬く、薄くて丈夫。品の良さも特徴で、日用品と美術品の両面から人気を集めている。
やま平窯
「泡 ボウル 18cm Black」(7920円)

美しい泡の表情は、一度でも見たら忘れられないインパクト。ブラックというのもまた格好良く、大人の男性にピッタリ。しかも、手に取るとビックリするほど薄く軽いのも特徴です(八田さん)
独自の技法により、職人の手で丁寧に作られる泡は、大理石のような風格のある質感でひとつ一つが異なる表情を見せる。使いやすい中鉢サイズで、どんな料理も引き立ててくれる。

<波佐見焼>
■暮らしに寄り添う、モダンでシンプルな磁器
長崎県・東彼杵郡波佐見町で、分業による大量生産体制にて作られる実用的な磁器。青藍色の呉須で絵付けされた染付が本来の特徴だが、近年はデザインも多様。使い勝手が良く、手頃な価格帯が多く、日常にも取り入れやすい。
藍染窯
「ブロンズ オーバル ボウル イエロー」(4454円)

カラフルな印象のイエローもヴィンテージ感を施したマットな風合いで、落ち着きを感じられる絶妙な色味。波佐見焼はカラバリも豊富なので、自分好みの色を見つける楽しみも(八田さん)
ヴィンテージ感溢れる「ブロンズ」シリーズは、落ち着いたマットな風合いと錆びた味わい、少しザラッとした独特な質感が見どころ。すべての料理をスタイリッシュに魅せてくれる。

<丹波焼>
■力強い土の温もりと自然な景色が味わい深い
日本六古窯のひとつとして約850年の歴史を持つ産地、兵庫県・篠山市今田地区で作られる。窯の中で約1300度の高温で長時間焼き締めることで生まれる、力強い土の温もりと釉薬による自然な景色が楽しめ、実用的な器が多い。
昇陽窯
「碧 しのぎ フリーカップ」(3300円)

青は青でも深みのある青緑色が絶妙な色味。丁寧に削られたしのぎも美しく、たしかな手仕事が感じられる。このカップで飲むビールはキメ細かな泡とまろやかな口当たりが格別!(八田さん)
深みのあるマットな青緑色が落ち着いた雰囲気を醸し出すカップは、試行錯誤の末完成した「碧」シリーズから。全面に施されたしのぎが美しく、緩やかな曲線の作りも優雅な佇まい。

<萬古焼>
■耐熱性に優れ、土鍋とブタ型の蚊遣りで有名
陶器と磁器の中間の性質を持つ炻器に分類され、耐熱性に優れているため土鍋や急須が特に有名。軽く丈夫でシンプルで飽きのこないデザインが多い。ちなみにブタの型をした蚊遣りも定番。三重県・四日市市菰野町が主な生産地。
光泉窯
「オーバルプレートL(瑠璃)」(4180円)

これ1枚で食卓の印象がグッと洗練される万能オーバル皿。土物ならではの温かみを感じられながらもデザインがおしゃれ。和洋中、料理を選ばず使えるので日常使いに最適です(八田さん)
パスタやメイン料理の盛り付けに最適なサイズ感で、ワンプレート料理にもうってつけ。艶やかながら落ち着きのある色合いの釉薬で、この瑠璃のほかにアメとグレーの3色が揃う。

<信楽焼>
■使えば使うほど味わいが増す、素朴な表情
日本六古窯のひとつで、産地は滋賀県・甲賀市信楽町。タヌキの置物でお馴染み。粗い土による素朴で温かみのある風合い、自然釉や火色が生み出す豊かな表情が特徴。丈夫で使うほどに味わいが増し、日常使いもしやすい。
古谷製陶所
「グレー釉 輪花深皿 小」(2420円)

可愛らしい印象の輪花皿もシックなグレーの釉薬により大人っぽい印象に。信楽の土物ならではの温もりが感じられて男性にも使いやすく、さりげなく食卓を華やかにしてくれます(八田さん)
花をかたどった輪花の深皿は、白い結晶と鉄分が散った表情が面白い。青みがかったグレーから白みがかったグレーまで、焼き上がりに個体差があるため自分好みの1枚を探したい。




















