最も美しいと旅客機と呼ばれた「L-749」を製作【達人のプラモ術<ロッキードL-749コンステレーション>】

■キットに関して

コンステレーションは1960年代からキット化され人気があるのですが、実のところあまりキットに恵まれていないんですね。大型4発の旅客機ということもあるのでしょうが、小さめの1/144やノンスケールがほとんどで、1/72は今回のエレールのみです。

まぁ旅客機モデルは、完成後も手頃なサイズとなる1/100や1/144スケールが主流で、1/72は逆に異端なのかもしれません。最新のエアバス380なんかを1/72でキット化したら胴体長が1mを超えちゃいますから。1/72のL749コンステレーションだと、完成後は翼幅が約53cm、胴体長約40cmとそれなりに見栄えのするサイズとなります。

キット自体は1970年代に発売されたそれなりに古いもので、L-749以外にもL-1049Gスーパーコンステレーション、C120AコンステレーションMATS、早期警戒型EC121 ワーニングスターなどもリリースされています。

それなりに古いキットなので、製作は最新キットのようにはいきません。パネルラインは凸モールドなので、流麗なプロポーションを引き立てるために、全てシャープに凹線に掘り直す必要があります。基本のプロポーションは悪くないのですが、主翼の上反角が不足していたり、キャビンのクリアパーツがヒケていて使えないなど、修正作業がテンコ盛りです。

R-2800エンジンはディテールが正直アバウトですが、正面から少ししか見えないので、手を入れていません。コクピットは座席や計器板など良くできていますが、完成後はほとんど見えません。また客室内は再現されていません。

▲ボックスアートはエールフランスカラー

今回は細部にこだわらず、空の貴婦人たるコンステレーションの流麗なプロポーションを引き立てることを主眼に製作。マーキングはボックスアートに描かれているエールフランス(1950年)とTWA(1948年)の2種類が付属しており、今回はTWA仕様で製作を進めています。

▲最近のエレールはパーツがビニール袋に入っておらず(箱はブリスターパックされている)黒い紙に包まれているだけの省エネ仕様になっていた

▲ランナーから外れたパーツが箱の中にゴロゴロ転がっていて、ちょっと不安になる

▲クリアパーツのみビニール袋に入っている。傷防止のためだろう

▲インスト(組み立て解説書)は鮮やかなイエローの表紙。フランス語・英語・ドイツ語・スペイン語の4カ国語で表記されている。ドアノブにかける“模型製作中は部屋に入るな”のプレートが付属付しているが意味不明

▲古いキットということもあるがパネルラインのモールドは、動翼を除いて全て凸ラインで再現されている。作例は全て凹モールドに掘り直している

▲1/72でも胴体長で約40cmもある。旅客機のモデルとしてはかなり大型

▲パネルラインをラインチゼルなどを使い凹ラインに彫り直しているのだが、素材のプラが柔らかいためチゼルの刃が逸れやすく、かなり苦労させられた

▲機体を仮組みしてみると、主翼の上反角が不足していることが分かった。修正の必要あり

▲胴体内のキャビンは再現されていないが、完成後もほとんど見えないので黒塗りのみで対応

▲曲線で構成されたコンステレーションの特徴的な3枚の垂直尾翼(仮組み状態)

▲エンジンパーツは前面のみ再現されているが、出来はかなりアバウト。とはいえ、カウリングに組み込みプロペラを取り付けるとほとんど見えなくなるので、こんなディテールでも問題なし

▲クリアパーツの透明度は悪くないが、キャビンの窓は表面が凹状にヒケてしまっているので、このままでは使えない

▲デカールはTWAとエールフランスの2種類が付属

▲今回はTWA仕様で製作

 

■エレール「1/72 コンステレーション」のバリエーション

※発売されている現行パッケージのみでの紹介ですが、生産が終了しているものもあります。発売時期が古い旧バージョンだと、パンアメリカン仕様などさらに多くのバリエーションが発売されていました。

▲「C-121Aコンステレーション MATS」アメリカ空軍、国防総省直轄の統合輸送軍仕様機。東西ドイツ分割時の物資輸送、ベトナム戦争初期の人員や物資の輸送任務に使用された機体

▲「L-749 コンステレーション “フライング・ダッチマン”」KLMオランダ航空仕様 。オランダの伝説になっている彷徨える幽霊船(フライング・ダッチマン)をモチーフにしたKLMのコンステレーション

▲「L-1049 スーパー コンステレーション TWA」L-749 の性能向上型L-1049。胴体の中央部分が5.64m延長され、よりスマートになった機体。TWAカラーがよく似合う

▲「EC-121ワーニングスター」L-1049 スーパーコンステレーションをベースにした空中早期警戒機で、機体上部と胴体下面に大型レドームを装備。アメリカ空・海軍で運用された機体

▲模型店で購入するプラモを選ぶ理由のひとつがボックスアート。こちらは、飛行機好きなら間違いなく手にしてしまう旧デザインのL-1049スーパーコンステレーションのセンス最高のボックスアート

 

■次回完成!

古き良き時代のレシプロエンジンのエアライナー、当時もっとも美しい旅客機と呼ばれたロッキード・コンステレーション。次回は完成したモデルを紹介します。乞うご期待!

>> [連載]達人のプラモ術

<製作・写真・文/長谷川迷人>

 

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