■使い方
「ダウンマルチブランケット＃5」（1万9500円／税別）のサイズは、収納袋込みで約359g、φ11×22cm。少し大きめのマイボトル1本分程度なので、飛行機への持ち込みも苦になりません。
広げると114×199cm。シングルベッドは幅約100cmですから、掛け布団としても使えるほどの大きさです。モンベルの寝袋は使用温度域によって番号が振られていてこのブランケットは＃5。寝袋と違って密閉できませんが、マットと組み合わせることで＃5（コンフォート温度約10℃、リミット温度約5℃）程度の保温性を期待できます。
マットとの組み合わせは簡単。2本のバックル付きテープが付いているので、マットを挟み込むようにしてバックルをとめます。
上下にフック付きのドローコードが付いているので、足下を絞ります。中に入ったら、首もとのゴム紐を首の後ろに回します。これで準備完了。マットからずり落ちる心配もありません。
■機能
バックル付きテープがある辺りにはホックも並んでいます。寒い時期に寝袋の保温性を高めるサーマルシーツとして使う場合や、ハンモック泊などマットと組み合わせない場合には、バックル付きテープとホックを全部留めてから足下のドローコードをギュッと絞ると寝袋のような形になります。
また、二つ折りにして腰に巻き付け、ウエストを2回ほど折り返すと、少々もこもこしますがロングスカートのようにもなり、肩から掛けて首もとをホックで留めてマントのようにすれば、暖かいままで自由に動けます。寝袋のように形を作らずに、ただくるまって眠ってもOK。ホックやバックルを上手に使って、状況に応じていろいろな形にできるのがおもしろい！
「ダウンマルチブランケット＃5」の中綿は、同社アルパインダウンハガー800と同じ800フィルパワー EXグースダウン。表地はタフさと軽さを併せ持つ10デニールの極薄バリスティックエアライトで、ファスナーもなく、＃5モデルのダウン寝袋に比べて約20％も軽いんですね。
ポルカテックスは撥水加工されているので、少しくらい水しぶきがかかっても大丈夫。気をつけたいのは火に弱いこと。焚き火のそばでは、ウールやコットンのクロスと組み合わせて保護するなど工夫が必要です。
＊ ＊ ＊
モンベルには650フィルパワーダウンを用いた「ダウンブランケットＳ／Ｍ」もあります。それなりに価格差があるのでどれを選ぶか迷ってしまいますが、「ダウンブランケットＳ」はスカートのようにキレイに腰に巻けますし、「ダウンブランケットＭ」は肩から腰の保温向きです。でもやっぱり、旅好きやスピードハイカーには、体全体を包むサイズの「ダウンマルチブランケット＃5」一択でしょう。
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（取材・文／大森弘恵）
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