大自然と美味しい料理を満喫!「星のや富士」グランピング

季節は春。星のや富士の掲げる「グランピング」もいよいよ本格的にシーズンインだそうです。そもそも日本初のグランピングリゾートってどんなの? という皆さまの疑問にお答えすべく(私もよくわかっていない)、さまざまな体験を通じてレポートしてきたいと思います。あー、今回乗り物はほとんど出てきません。あしからず。

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最近よく聞く「グランピング」とは?

「グランピング」とは、グラマラス(Glamorous:魅力的な)とキャンピング(Camping)を合わせた造語。自然の真っただ中に身を置きながら、高級リゾートのサービスを受けられる、いわば「大人のラグジュアリーキャンプスタイル」のこと。

快適なテントやゲストルームが用意され、至れり尽くせりのサービスに洗練された食事、一歩外に出ればそこは大自然。森に分け入り樹々と土のにおいを感じ、鳥のさえずりに耳を傾ける……。

ウットリするほど楽しそうですね。実はサンザイ、大昔にキャンプツーリングをしていた時代がありまして。キャンプには「寒い暑い雨に濡れる、虫との戦い、トイレ汚い、食事はインスタントラーメン」という印象しかございません。当時は不便なのが逆にイイ、なんて思ってたわね……(遠い目)。

もちろん不便を楽しめる人はそれでいいのですが、苦手な人も多いはず。寒さや虫はイヤだけど、たまには自然の中で過ごしたい、しかも快適に! そんな(ある意味ワガママな)需要から生まれたのがグランピングなのでしょう。

大人のためのグランピングリゾート

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プレスツアー当日。河口湖に到着し、早速「星のや富士」へ案内していただくことに。しかし門をくぐる前からすでに“星のや富士ワールド”は始まっていました。

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基本的にゲストは敷地内へクルマを乗り入れることができず、専用の送迎車(カッコいいJeep)で向かいます。クルマは下界に置き、丸腰で自然と対峙せよ、ということでしょうか(笑)。

ゲスト(宿泊者)はレセプションで送迎車を待つ間、ひとりひとつずつリュックサックを渡されるのですが、その中身は双眼鏡やヘッドランプ、ブランケットなどの「グランピングアイテム」がぎっしりと。さあ皆さん、これから大自然の中に向かいますよ! とキャスト(TDLじゃないけどこう呼びたくなる)に引率される感じ? 否が応でも気分がアガりますよね。

 

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受付で渡されるリュック

 

山の斜面に寄りそうように建つゲストルーム

 

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山の中腹に位置する星のや富士は、高い場所で標高1000メートル。6ヘクタールという広大な敷地には、斜面に沿うようにキャビン(ゲストルーム)が40室、フロントを併設するダイニング棟、さまざまなアクティビティが体験できる「クラウドテラス」が点在しています。

キャビンは全4タイプ(1泊1室5万1000円〜、食事別)。定員2名のツインとダブル、定員3名のトリプル、薪ストーブが備えられたツインがあり、どのキャビンも河口湖に向かって大きくテラスが張り出されています。

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302テラスからの眺め。河口湖が眼前に広がります

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301のテラスには薪ストーブがありましたよ

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501はグループやファミリーで泊まれる3ベッド

 

ゲストルームからも自然を間近に感じられる(しかも快適に!)のは、グランピングリゾートの基本中の基本。大きなマットレスやロッキングチェアに身を委ね、シャンパンを味わいながら目前に広がる河口湖を眺める……なんてラグジュアリーなの! 昔の過酷なキャンプ経験(実は少し自慢だった)なんぞ一瞬で吹き飛びました(笑)。

林の中に広がるテラスはアクティビティ満載!

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キャビン棟を見下ろすマツ林の中にある施設は、先にご紹介した「クラウドテラス」。ウッディなテラスとデッキを何層も配置し、樹々の間を縫って浮かぶように建てられています。

ゲストはクラウドテラスをベースにさまざまなアクティビティに参加することで、よりいっそう周囲の自然を身近に体感できるというわけです。各アクティビティには「グランピングマスター」と呼ばれる、その道のプロフェッショナルがつきます。丁寧に手ほどきしてくれるので、キャンプのこと、アウトドアのこと、何も知らなくても大丈夫!

 

泊まったつもり?時系列でアクティビティ解説
さて、今回のプレスツアーは、キャンプの最大の楽しみである“食”に関するアクティビティの体験がメイン。時間帯によって多彩なメニューが用意されていて、例えば、滞在中の夕食もアクティビティとして楽しむことができます。さて、ここからはサンザイがゲストになったつもりで! クラウドテラス(一部キャビン)で体験できる“食系アクティビティ”を、チェックインからチェックアウト後まで時系列でご紹介します。

1.旅の疲れを癒すスイーツBBQ

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チェックイン後、キャビンで少し休んでからクラウドテラスへ。テラスの一番上には、ゲストが自由に寛げるラウンジ「ライブラリーカフェ」があります。このエリアで体験できるアクティビティが「森のひととき」。

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ダッチオーブンで焼き上げるワッフルに、焚き火でトロトロに焼いたマシュマロ、チョコソースやベリーソースを好きなだけトッピングして楽しむスイーツBBQです。ライブラリーカフェで淹れたコーヒーやお茶とともにいただけば、旅の疲れもあっという間に癒されます。/森のひととき〜スイーツBBQ〜:無料

 

2.憧れの“キャンプで燻製作り”を手軽に体験
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夕食前のちょっとした時間を使って「山麓の燻製づくり」体験に参加。近隣の森で獲れた鹿肉や川魚など好みの食材を選び、好みのチップで燻製に。グランピングマスターが手伝ってくれるので、初めてでも簡単。

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出来立ての燻製をウイスキーと一緒に味わう、至福のひとときです。/山麓の燻製づくり:1名3000円(税サ別/予約制)

 

3.夕食は野趣溢れるダッチオーブンディナー

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夕食はクラウドテラス中腹にある「クラウドキッチン」で楽しめる「ダッチオーブンディナー」を予約。陽が沈みマツ林に夜の帳が降りる時間、焚き火の明かりがキャンプ気分を盛り上げます。

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普通のレストランのようにテーブルセッティングがされていますが、それと異なるのは専属シェフが付くこと。伊勢エビや骨付きのラム肉などを、シェフとの会話を楽しみながら一緒に仕上げます。ダッチオーブン料理をメインとしたフルコースを山梨のワインと一緒に楽しむ、最高に“ラグジュアリーなキャンプ飯”。思い出深い夜に乾杯!/ダッチオーブンディナー:1名1万5000円(税サ別/予約制)

 

4.ナイトキャップは焚き火ラウンジで

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ディナー後にちょっと一杯飲みたくなって「焚き火ラウンジ」へ。昼間のスイーツBBQではこの焚き火でマシュマロを焼きましたが、夜はスイーツから一転、「焚き火BAR」に様変わり。

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揺らめく炎を見つめながらウィスキーをチビチビ、これぞまさにキャンプの醍醐味ですね。/焚き火BAR:有料(チャージ無し)

 

5.淹れたてコーヒーと焼きたてキッシュで始まる朝

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翌朝はちょっと早めに起床。朝食前に軽く散歩がてらクラウドテラスへ向かうと、コーヒーの良い香りが。朝だけオープンする「森の珈琲店」では、オリジナルのアウトドアブレンドをパーコレーターで丁寧に淹れてくれます。

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好みの食材でキッシュを作るアクティビティ「焼きたてキッシュ」体験のブースからも良い香りが漂ってきて、食欲がさらに刺激されます。ああ朝食が待ち遠しい! /森の珈琲店:無料/焼きたてキッシュ:1名1600円(税サ別)

 

 

6.チェックアウト後にピザづくり体験でランチ

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チェックアウト後、最後にひとつだけアクティビティ体験をして帰路につくことに。荷物を預けてふたたびクラウドテラスへ向かいます。ランチの時間に合わせたアクティビティ「森の石窯ピザづくり」体験では、グランピングマスターにならって好みの具材とソースを選び、石窯で焼いてもらいます。

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木漏れ日の下、白ワインと一緒に焼きたてピザを味わいながら、短いながら充実した滞在に思いを馳せるステキな時間になりました。/森の石窯ピザづくり:1名3500円(税サ別)

 

ああ帰りたくない!また来たい!

いかがでしたか? ゲストになった気分で読んでいただけたでしょうか。今回の取材はプレスツアーだったので、実際はここまでのんびりしてはいませんが(笑)、食事系アクティビティの充実ぶりには驚かされました。

ダイニングでの夕朝食も可能ですが、せっかくのグランピングリゾートです。悪天候でない限り、屋外で味わう食事を体験した方が、より楽しく意味のある滞在になるような気がします。

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とにかく食が充実!身体を動かすアクティビティを体験したら、もっと美味しく感じるに違いありません!

もちろん、食以外にも多彩なアクティビティが用意されています。クラウドテラスで開催されるハンモックを使った「森の空中ストレッチ」をはじめ、河口湖でのカヌー体験、乗馬や樹海ネイチャーツアーなど、富士山麓の豊かな自然を満喫できるメニューが揃います。こういったアクティビティを楽しむ時間がたくさん取れることも、準備や片付けなど面倒な作業が要らないグランピングならでは、ですね。

たとえキャンプやアウトドアが苦手な人でも、自然と過ごす時間を心から愉しめる「星のや富士」。その懐の広さと完成された世界観に完全にノックアウトされました。ええ、今の私は100%グランピング寄りです。昔使っていた古いキャンプ道具は知り合いに譲るつもりですが、何か?(笑)

 

【星のや富士】
山梨県南都留郡富士河口湖町大石1408
http://hoshinoya.com

 

(取材・文/三才はるな

sanzaai haruna

さんざいはるな/エディター、ライター

クルマ、自転車、オートバイ、旅行関連メディアで活動するエディター・ライター。書籍やムックの編集にも携わる。基本的に「タイヤのついた乗り物」ならなんでも興味アリ。一輪から四輪まで、さまざまな乗り物に触れて操る楽しさを、わかりやすく伝えるのがモットー。

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