元祖シティ派SUV&北米で最も売れているホンダ車「CR-V」最新モデルの仕上がりをチェック

■操っている感覚が伝わってくるハイブリッドシステム

搭載されるパワートレインは2.0Lの直噴アトキンソンサイクルエンジンと、2モーターの電気式CVTを組み合わせた「e:HEV」と呼ばれるハイブリッドシステム。これはエンジンを主に発電機として使い、駆動はモーターで行うシステムです。モーターの最高出力は135kW(約183PS)と従来モデルと変わりませんが、最大トルクは315Nmから335Nmへとアップしています。

高速走行ではエンジンと駆動輪をクラッチで直結(ロックアップ)して、エンジンで走行するシステム。これによって、発進や加速が得意なモーターと、高速での一定走行が得意なエンジンのそれぞれのメリットを活かして低燃費かつ静粛な走行を可能としています。特にハイブリッド車が不得意とする高速走行時の燃費に優れることが北米で評価されているポイントです。

さらに新型「CR-V」では、高速域に加えて低速での緩い加速や登坂時にもクラッチ直結でエンジンを駆動に用いる「ロックアップLow」機構が追加されています。実際に走行している際も、低速域で何度かロックアップ状態を示す歯車マークが表示されていました。ただ、この機構は北米などで普及しているキャンピングトレーラーなどを牽引する際に、エンジンの力を使うためなのだとか。国内ではあまり普及はしていませんが、トレーラーを引く用途を考えているドライバーにとってはまたとない選択肢となりそうです。

ドライブしていて感じたのはハイブリッド車特有の静粛性は確保しながら、エンジンが動いていることが伝わってくること。これはエンジン音がシフトアップをしているようにリズミカルに耳に届く「リニアシフトコントロール」という機構が搭載されていることが効いています。特にドライブモードを「スポーツ」に切り替えると、クロスミッションを変速しているような音が刻まれ、エンジン音がスピーカーで増幅されるので、さらに気持ちがアガります。家族でのドライブでは静粛なモードで、1人でハンドルを握る際は「スポーツ」モードで気分を高めながら運転を楽しめます。

SUVらしくラゲッジスペースも広大。セカンドシートを畳まない状態でもゴルフバッグが4つ、キャリーケースも3つ収納することができます。分割式のセカンドシートを畳めばサーフボードやロードバイクといった長さのある物も収納が可能。ただ、セカンドシートの部分にやや段差があるため、車中泊をするには厚めのマットなどを敷く必要がありそうです。

新型「CR-V」のコンセプトは“究極のオールラウンダー”。スポーティな外観と室内の広さ、高い環境性能と走る楽しさなど、相反すると思われる魅力を両立していて仕上がりも上質でした。「CR-V」というブランドは、ホンダのSUVラインナップの長兄として憧れの存在となり続けてくれそうです。

【SPEC】
価格:512万2700円〜(4WDは539万2200円〜)
サイズ:4700×1865×1690mm
重量:1750kg(4WDは1800kg)
エンジン:1993cc4気筒+2モーター
最高出力(エンジン):148PS/6100rpm
最大トルク(エンジン):183Nm/4500rpm
最高出力(モーター):135PS/5000~8000rpm
最大トルク(モーター):335Nm/0~2000rpm
料消費率(WLTCモード):19.8km/L(4WDは18.2km/L)

>> ホンダ「CR-V」

<取材・文/増谷茂樹

増谷茂樹|編集プロダクションやモノ系雑誌の編集部などを経て、フリーランスのライターに。クルマ、バイク、自転車など、タイヤの付いている乗り物が好物。専門的な情報をできるだけ分かりやすく書くことを信条に、さまざまな雑誌やWebメディアに寄稿している。

 

 

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