【食はエンターテインメントだ!】
眠る時を除けば、暗闇を好む人はそういないと思います。それどころか「暗い場所は苦手」という人がほとんどではないでしょうか? ところが、東京には純度100%の暗闇の空間でコーヒーが味わえる、一風変わった施設があるのです。
そんな不思議な体験ができる場所が、JR山手線・高輪ゲートウェイ駅そばにある「Dialog in the Dark 5-1=∞ Lab.」(以下ファイブワンラボ)。
“淹れたてのコーヒーを飲む”という、至って普通の日常的な行為も、それが暗闇の中で行われるだけで一気に非日常性を帯びる。それはなんとなく想像できますが、実際に体験しないと本当のところはわかりません。
日々、仕事でのPC作業に始まり、映画やスポーツ鑑賞などの趣味でも“目”を使わない日はない、というか目を酷使しまくっている筆者。
「視覚」という感覚を一つ手放して、コーヒーをじっくり楽しむ。そのコンセプトが妙に気になって、実際に体験に行ってきました。
■いざファイブワンラボへ

『Dialog in the Dark 5-1=∞ Lab.』は、視覚以外の感覚を研ぎ澄ませながら対話を楽しむソーシャル・エンターテインメント「ダイアログ・イン・ザ・ダーク」の新拠点として、2026年3月28日にオープンした新スポットです。
その名の通り、五感の一つである「視覚」を“マイナス1”することで、人の新たな個性や可能性を開花させ、新たな可能性を探ろうというのがコンセプト。
プログラムは約80分(最大8人)。完全に光を遮断した暗闇の中で、視覚障害者のアテンドのもと、協業している「OGAWA COFFEE LABORATORY」のコーヒーをいただく、という内容です。
最初に、すべての手荷物をロッカーに預けます。特にスマホやカメラなど、光を発するものは持ち込み厳禁。記録に残したくても、中は真っ暗なのでどうせ何も写りません。デジタルデトックスの良い機会だと思いましょう。
▲光を発しそうなものはすべてロッカーへ
さて、今回、プログラムに参加するのは自分を含む計6人。この日は女性が多く、男性は筆者とダンディな雰囲気のおじさんの2人だけでした。
そして我々を暗闇の世界にいざない、ナビゲートしてくれるのは、視覚障害者のスタッフ・あっこさん。暗闇のプロフェッショナルに暗闇の中を案内してもらう暗闇のアマチュアたち。なかなかシュールな構図です。

「中に入ると、何も見えなくなります。ということは、音や声、香りが大切な情報源になります。お互い積極的に声をかけ合いましょう。あと、何かに触れるときは指先ではなく、手の甲を向けてください。危ないですからね」とあっこさん。
まずは参加者同士、好きな名前で自己紹介。体験中はその名前で呼び合うシステムです。「だいちゃん」「おむすび」「いちごちゃん」など、各自、自分の好きなニックネームを名乗り合います。ちなみに筆者の名前は今回「福助」です。
そうこうするうちに扉が開き、いざ出発。3人ずつのグループに分かれ、縦列で暗闇の世界へ。扉が閉まると、視覚がまったく機能しなくなりました。まさに一寸先は闇。前の人の肩に手を乗せ、こわごわ暗黒の中へ足を踏み出します。
編注:この先、筆者には何も見えていません。臨場感をお楽しみください。
- 1
- 2

















