レーサーレプリカ世代なら熱くなること必至!ホンダ「CBR」の血統を振り返る

2019年:4気筒の系譜を受け継ぐ新モデル「CBR650R」

▲右からCBR1000RR、CBR650R、CBR400R、CBR250RR

「CBR」シリーズの輝かしい歴史は、もちろん現行モデルにも受け継がれています。「CBR1000RR」は引き続きフラッグシップマシンとして君臨。2017年には「CBR250RR」も17年の時を経て国内モデルとして復活しました。そして、2019年には新モデルとして「CBR650R」が追加され、「CBR400R」もマイナーチェンジを受け、さらに性能に磨きをかけています。

新型の「CBR650R」は低回転での扱いやすさと高回転でのハイパワーを両立した650ccの4気筒エンジンを搭載。ベストバランスと評されるように、低い速度域から4気筒の爽快な吹け上がりを体感することができ、「やはり4気筒は気持ちいい」と感じさせられる特性です。そして8000rpmを超えると排気音が変わり、恐ろしいほどのダッシュ力を見せてくれます。

低く構えたフロントカウルにはエア導入口が設けられており、鋭い吹け上がりに貢献。セパレートハンドルも低い位置にセットされ、ライダーのやる気を高めてくれます。

扱いやすさを高める先進技術も惜しみなく投入。フロントブレーキはラジアルマウントとされ、高速からのブレーキングでも不安はありません。アクセルを急に開けてもタイヤが滑ることを防ぐトラクションコントロールも装備。また、エンジンブレーキによる後輪のホッピングを防ぎ、クラッチ操作を軽くするアシストスリッパークラッチを採用しています。

モデルチェンジを受けた「CBR400R」も魅力が増しています。直線基調のデザインでシャープさを強調したフルカウルに加え、ハンドルはトップブリッジ下にマウントされるかたちに。2気筒のスリムな車体と相まって、スポーティな走りが楽しめそうです。

また、マフラーは出口が2つとなる構造となり、よりパルス感を強調したエキゾーストノートに。新たにアシストスリッパークラッチを装備するなど、扱いやすさも向上しています。

1980年代のバイクブーム全盛の頃から、我々の心を熱くさせ続けてくれた「CBR」シリーズの血統は、現行モデルになっても全く色あせていません。過去のレーサーレプリカブームを知る世代としては「RR」の名を冠した「CBR1000RR」や「CBR250RR」が気になるところですが、新たに追加された「CBR650R」もかなり食指を動かされます。実際に試乗しても、ずっと乗り回していたくなる楽しさでした。また、スリムで軽量な車体で質感を増した「CBR400R」も気になるところ。40年近い時を経ても、「CBR」シリーズは我々の所有欲をくすぐってくれるマシンなのです。

 


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(取材・文/増谷茂樹 写真/松川 忍、本田技研工業)

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