◾️伝統の製法は130年以上「口伝」のみで受け継がれる
▲「松浦漬缶詰」(180g)1,404円、「松浦漬小箱」(80g)702円、「松浦漬パック」(90g) 702円(すべて税込)。公式HPよりお取り寄せ可能
試行錯誤を繰り返し、明治25年(1892年)、「松浦漬」を考案したのは、松浦漬本舗初代社長の山下ツルさん。どうにかして捨てていた“かぶら骨”を使いたいと開発を始めますが、その脂や生臭さ、長期保存の難しさに開発は難航を極めたそうです。あきらめずに研究を続けた末、コリコリした食感のかぶら骨と、甘く調味した酒粕を合わせた「松浦漬」が完成しました。
ツルさんが、苦労の末に生み出した製法の流出を一切禁じたため、代々口伝でのみ受け継がれています。作業中のやり取りも隠語を使う徹底ぶりだそうです。
◾️おいしさの秘密は今も一子相伝
▲たっぷり入ったコリコリのかぶら骨に甘しょっぱい酒粕、日本酒にぴったり!
「松浦漬」を初めて食べた時、長い歴史があるものなのに、今まで知らなかったなんてもったいない!と感じました。
コリコリとした食感なのに噛むと柔らかく、どんどん旨みが出てくるかぶら骨。それを包み込む酒粕が何とも言えず滋味深く、甘さと塩味が調和した中に唐辛子のピリッと感がたまりません。ワサビ漬けなどの粕漬はあまり得意ではないのですが、この酒粕は別物です。軟骨の味わいと歯ごたえ、とろりとした絹のような舌ざわりの酒粕が一体となって、「松浦漬」ができているのだと納得しました。
今でも味付け、調合比率を知るのは社長のみ。一子相伝のおいしさです。
◾️素材へのこだわりも知ってほしい!
▲赤い唐辛子がアクセント。ピリッとした辛味がまたおいしい
酒粕は、酒どころである広島市西条の酒蔵から取り寄せています。深さ3mもあるタンクに入れた酒粕を、人の足で丸1日しっかり踏みしめ、その後、寝かせてゆっくりと熟成させるのだとか。手間暇をかけることで、旨みの濃い酒粕が作られるんですね。調味料も伯方の塩・本みりんなど、創業当時から変わらないものが使われています。
◾️これから100年も受け継いでいきたい味
▲「松浦漬」とはまた違ったおいしさの「くじらジャーキー」。ビールがすすむ! 432円(30g、税込)
美味しくなるべくして出来上がる「松浦漬」は、これからの時代にもぜひ受け継いでゆきたい逸品です。伝統を守り続けてきた134年、そして新しいことにも挑戦しながら伝統も守っていくこれからの『松浦漬本舗』が楽しみです。
<撮影・文/中島卯月>
【特集】それどこで買ったの? 褒められ手土産&お取り寄せ
松浦漬本舗
住所:佐賀県唐津市呼子町殿ノ浦5番地
TEL:0120-82-3363
営業時間:9:00~17:00
定休日:日曜他(ホームページ参照)
>>公式ホームページ
中島 卯月|インタビュアー・ライター・フードアナリスト。インタビュー記事・コラムなどの執筆、またフードアナリストとしてジャパン・フード・セレクションに携わり、日本の食文化や食材と日々向き合っています。
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