◾️「あったか防災食」の選び方・組み合わせ
▲具材で栄養バランスがとれるカレーや中華丼などのレトルト食品を主食と一緒に用意するとよい
——温めて食べる防災食をストックする際、どのような食品を揃えれば良いでしょうか? 選ぶ際のポイントや、組み合わせ方のコツを教えて下さい。
「災害直後の食生活は、おにぎりやパン、カップ麺といった“炭水化物”が中心になるので、ローリングストックでは血や肉になる“タンパク質”や、体の調子を整える“ビタミン・ミネラル・食物繊維”を意識して組み合わせておくことが大切です」
◾️おすすめのストック&組み合わせアイデア
①主食+主菜のセット買い
パックごはんや麺類とともに、一緒に温めて(かけて)食べられる「レトルトのカレー、中華丼、親子丼の素」などをセットで用意。ツナ缶、サバ缶、大豆のドライパックなども貴重なタンパク質源になります。
▲缶詰類をトッピングやおかずなどに使い、手軽に動物性タンパクを摂取
②食欲がない時のためにのどを通しやすい食
不安で食欲が出ない時に備え、お湯を注ぐだけの「味噌汁、コーンスープ、カップタイプの雑炊、春雨スープ」を。「おかゆ」「飲むゼリー」なども重宝します。
▲スープやおかゆは食欲不振のときの強い味方。パックごはんにお湯をかけて雑炊風にも◎
③ビタミン・ミネラル・食物繊維の補給
野菜不足を防ぐため、体を整えるための野菜ジュースや野菜スープ、乾燥わかめ、ナッツ類、ドライフルーツ、豆乳、オートミールなどもプラスしましょう。
▲ドリンクで野菜やミネラルの不足をサポート
④ほっと一息つける嗜好品
水はもちろん、コーヒーやお茶(好きな味のティーバッグ)、チョコレートなど、日頃から好きで食べているお菓子や嗜好品を備えておくと、香りと甘みで癒されます。
▲温かいお茶は香りで心をいやす効果も。お気に入りをストック
——温かい食事をとるために、食品とセットで備えておくべきアイテムはありますか?
「意外と忘れがちなのが“熱源(火種)”の確保です。どんなにおいしいレトルト食品があっても、温める手段がなければ温かい防災食は作れません。まずはカセットコンロとカセットボンベを必ず用意しましょう。ボンベの消費目安は、1本あたり約60~90分です。また、お湯と一緒に食品を温められる“湯せん対応のポリ袋”があると、鍋を汚さずに調理できてとても便利ですよ」
▲カセットコンロ&ボンベは緊急時に大活躍。普段から活用している人は、ボンベのガス残量をチェック
◾️コンビニはローリングストックの強い味方
▲身近なコンビニの商品は、通りがかりの買い足しにベスト。備蓄に対するハードルを下げてくれる
ローリングストックを継続させるポイントは、「特別な買い物」にせず、日常の生活導線の中で完結させることです。そこで注目したいのが、私たちの生活に欠かせない「コンビニ」。店内には、ローリングストックに適した日常食が豊富に揃っています。
——備蓄の買い足しや管理において、コンビニを活用するポイントは?
「コンビニはローリングストックを始めるのにとても便利な場所。飲料や主食、副菜、汁物、軽食まですべてのジャンルがコンパクトに揃っているため、欲しいものがピンポイントで見つけやすく、買いやすいのが魅力です。少量から気軽に買えるので、足りなくなったら帰り道にすぐ補充できますし、日頃から使い慣れた食品ばかりなので、災害時にも安心して口にすることができます」
——賞味期限切れを防ぎ、上手にローリングストックを回すコツを教えて下さい。
「コンビニに並ぶ食品の多くは、長期保存の非常食ではなく、半年から2年ほど持つ日常食。日常食を上手に管理するコツは、キッチンに保管しておくことです。いつもの食事として食べながらローリングできるので、買い物に行く前や月末に賞味期限をチェックする習慣をつけると、食べそびれを防止できます。一方、水は分散収納がおすすめ。キッチンだけでなく、リビングや寝室など各部屋に数本ずつ置くことで、もしもの時に対応できます」
特別な準備をするのではなく、いつもの生活圏内にあるコンビニで買い足してみる。そんな日頃のちょっとした心がけから、万が一の時を支えてくれる“温かい備え”を始めてみませんか?
<取材・文/松永加奈 撮影/草地麻巳>
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