最新モデル・ジムニーノマドへの“道”!改めて知る「小さな車体の本格四駆」スズキ・ジムニー56年の変遷

56年もの歴史を持つジムニーシリーズにとって「初の5ドア」モデルとなったジムニーノマド。2025年の発売後、その完成度の高さ、使い勝手の良さなどから注文が殺到。今年7月のマイナーチェンジモデル(2型)も依然として即納車が難しい状況が続いているほど、多くのユーザーが熱い視線を浴びています。

そのポテンシャルは、コチラを参照いただくとして、オン・オフ双方でジムニー ノマドを試乗し、改めてジムニーシリーズの素晴らしさを実感しました。

世界の自動車シーンに視野を広げれば、ジムニーシリーズのような「小さいのに本格四駆の機能を持ったクルマ」の例は乏しく、パッと思い浮かぶのはフィアット・パンダ4×4、ラーダ・ニーヴァ、ジープ・レネゲードくらいです。

ただし、これらのいずれもモデルも初代ジムニーより後発のクルマです。こういった「類車を持たない」こともまた、やはりジムニーが画期的で特別な開発だったことを裏付けましょうし、半世紀以上経過した今なお現役でシリーズが続く理由のひとつであると言って良いでしょう。

ここでは、ジムニーシリーズの素晴らしさを紹介すべく、各時代のモデルと合わせて解説します。ジムニーシリーズは、初代から続く「軽自動車」シリーズと、1977からラインナップされた「小型車(797cc以上)」シリーズの2潮流があります。

■「軽自動車」の初代ジムニーシリーズは、年を追うごとに進化し市場を席巻!

まずは「軽自動車」シリーズから見ていきましょう。

1970年に登場した初代ジムニーは、軽自動車として当時唯一の本格四輪駆動車として、大いに注目を浴びました。

▲1970年発売の初代ジムニー(画像:スズキ)

頑丈なラダー(ハシゴ型)フレームを基本骨格とし、高低2段の副変速機を内蔵した本格的なパートタイム4WD(後輪駆動⇔四輪駆動切り替え式)のメカニズムを搭載。16インチ大径タイヤによる高い走破性、取り外し可能な幌などによって、営林署や土木建築業から「プロの道具」として高く評価される一方、レジャーカーとしても好評を博しました。

この初代ジムニーは空冷2サイクル2気筒360ccエンジンでしたが、2年後の1972年に登場したジムニーは水冷2サイクル2気筒60ccエンジンに変更。「水冷ジムニー」と呼ばれるモデルで、さらなる走破性、信頼性を実現。後にフルメタルボディのジムニーバンもラインナップし、全天候での使い勝手を向上させました。

▲1972年発売の水冷ジムニー(画像:スズキ)

 

▲1975年発売のジムニー4人乗り・幌タイプ(画像:スズキ)

 

この2モデルの斬新性と、当時のレジャーブームの高まりなども後押しし、1975年にはジムニー4人乗り・幌タイプもラインナップ。従来の前2席+補助席の3人乗りに、向かい合わせで座る、折り畳み式後席を備えました。

また、1976年には軽自動車規格の改定に伴い、2サイクル3気筒550ccにパワーアップさせたジムニー55が登場します。大型エアクリーナーによる燃費向上・低公害化に加え、大型バンパーを装備し安全性をも向上させたモデルでした。

▲1976年発売のジムニー55(画像:スズキ)

 

▲1977年発売のNEWジムニー55(画像:スズキ)

 

さらに翌年1977年には、前年のジムニー55の細部をブラッシュアップさせたNEWジムニー55が誕生。前後輪のトレッドを拡大させ、ガソリンタンクの大型化なども実現。もちろん安全性を高めた1台で、幌タイプ、バンタイプの2ラインナップにより、ジムニーのユーザーをさらに広めたモデルとなりました。

また、1978年には、幌タイプ車のドアをキャンバスから鋼板製に変えたジムニーメタルドアが登場。ドアの操作性、ウインドウの開閉性などが格段にアップしたほか、フロントシートの改良、アウトサイドミラーをより見やすいものに変更するなど、数多くの改善が施されました。

▲1978年発売のジムニーメタルドア(画像:スズキ)

 

ここまでに紹介したモデルが「軽自動車」の初代ジムニーシリーズで、なんと1981年のフルモデルチェンジまで、四輪駆動商用車部門で11年連続で販売実績1位であり続けました。

■「軽自動車」のジムニーシリーズの「2代目の時代」と4サイクル化

70年代の「軽自動車」市場で異彩を放ち絶大な支持を獲得したジムニーシリーズが、1981年についにフルモデルチェンジを果たします。初代の本質的なコンセプトとメガニズムを継承しながら、前向き2人がけの後部座席設置により、4人乗りをベースとしました。

▲1981年発売の2代目ジムニー(画像:スズキ)

またキャンバスドア、ハーフメタルドア、フルメタルドア、バンといった多彩なラインナップを展開。それまで以上に、多彩なニーズに応えられるシリーズへと成長を遂げました。

なお、この2代目も当初からの2サイクル3気筒550ccエンジンを継承し、1987年頃まで販売されましたが、結果的に日本で最後となった2サイクルエンジン搭載車も実はこの2代目の第一期モデル(SJ30型)。

1986年モデル(JA71型)から、4サイクル3気筒550ccエンジンにターボを装着するなどし、環境への配慮がなされるようになります。

この翌年にはフルメタル、バンの他にパノラミックルーフタイプもラインナップされ、明るい室内空間を実現させるなど、快適性をも高めています。

▲1987年発売のジムニーパノラミックルーフ(画像:スズキ)

 

▲1990年発売のジムニー(新開発の660ccエンジンモデル)(画像:スズキ)

 

▲1995年発売のジムニー(乗用車)(画像:スズキ)

 

そして、1990年に再び軽自動車規格が改定され、「排気量660ccの時代」が訪れ、これに合わせてジムニーのエンジンをブラッシュアップ。新開発の660ccエンジンを搭載し、これに合わせてホイールベースを拡大するなど、抜本的な改善がなされました。

また、1995年にはオンロードに特化させたジムニー(乗用車)も登場。排気量こそ軽自動車区分のままですが、乗り心地の向上を実現させ、また振動や騒音も低減させるなど、それまでの「軽四駆」のイメージが強かったジムニーに新しい魅力を与えました。

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