◾️生ハムではなく、ナチュラルハムと呼ぶ理由

「添加物や保存料、化学調味料等を使わずに、自然の力だけで豚肉と塩と麹菌から造り出すため、生ハムではなく、ナチュラルハムと呼んでいます」と話す藤原さん。
細かな違いはありますが、イタリアのプロシュートやスペインのハモン・セラーノ、フランスのジャンボン・セックなどと同じ、ヨーロッパの伝統的な製法で造られています。
▲豚肉の旨味が凝縮したナチュラルハム
豚肉を塩漬け・乾燥・長期熟成させるナチュラルハムは、原材料もつくり方もシンプルそのもの。自然環境や気候風土・豚肉本来の持ち味を活かし、空調も使わず、姫木平の自然に任せてつくられます。その完成品は、まさしく、姫木平の気候風土が育む、ここでしか生み出せない味なのです。
◾️何よりも品質第一
そんな同店のナチュラルハムの主役は、もちもちとしてきめ細やかな肉質が特徴の「信州太郎ぽーく」。
▲「信州太郎ぽーく」でつくられたナチュラルハムの数々
赤身の質と脂のバランスに優れ、保水性が良く、乾燥・長期熟成させても口当たりの滑らかさを損なわないそう。8年ほど前に信州太郎ぽーくを育てている方と出会ったのをきっかけに、すっかりその肉質に惚れ込んだそうです。実は藤原さん、フレンチのシェフと、長野県内の企業で商品企画・開発をされていた経歴の持ち主。料理を学ぶためフランスに行かれたこともあり、これまでの経験を存分にナチュラルハムづくりに活かしています。
塩一つとってもオーストラリア、イタリア、日本の瀬戸内海など、豚肉の違いや熟成年数・部位などに合わせて塩を変えるなど、素材選びに一切の妥協がありません。
◾️温度・湿度の変化に対応できる麹菌
もう一つ、忘れてはならないのが麹菌です。毎年11月〜2月にかけて仕込みを行い、春、梅雨、夏と季節が移ろう中、気温の寒暖差や湿度の乾湿差に対応できるのが麹菌。
▲じっくり熟成されるナチュラルハム
麹菌を豚肉に刷り込み長期熟成することで、豚肉のタンパク質がアミノ酸へと変化。凝縮した旨味と、ナッツやチーズのような香りのするナチュラルハムに仕上がるそうです。
これまでに日本酒用や味噌用の麹などいろいろと試してみた結果、たどり着いたのが醤油用の麹菌。滑らかな口当たりと旨味の濃い、肉の存在感が際立つ食感に、かすかに醤油の風味がする複雑な味わいは、まさしく『ジャンボン・ド・ヒメキ』ならではの唯一無二の味わいです。
◾️普段の食事や和食にもぜひ
そのまま食べても美味しいナチュラルハムですが、「普段の食事、特に和食にも相性抜群です」と藤原さん。イチオシは、なんと卵かけご飯!
▲「ナチュラルハム」の旨味・甘味がグッと際立つ卵かけご飯
お醤油の代わりに適量のナチュラルハムをご飯に乗せることで、ハムの旨味と醤油の風味が卵のコクとよく合います。ハムそのものも少し温まることで、旨味・甘味がグッと増し、角の取れた味わいに。
他にも、おむすびの具材や、椎茸や松茸など茸の素焼きにスダチとともに合わせたり……フレンチのシェフならではのおすすめレシピはさすが! もちろん、ハードタイプのチーズやドライフルーツ、日本酒やミネラル感のある辛口のスパークリングワインともぴったり。皆さんの好みの楽しみ方をぜひ、見つけてください。
◾️目指すのはナチュラルハムがある日常
こちらのナチュラルハムは、「一般社団法人 国産生ハム協会」が運営しているオンラインショップで購入できます。
▲『ジャンボン・ド・ヒメキ』のホームページ内にオンラインショップのリンクがあります
信州太郎ぽーくのほか、信州黒豚や千代幻豚のナチュラルハムも多数あり、色々と食べ比べをしてみるのもおすすめです。ちなみにこちらではナチュラルハムづくりが学べるワークショップも開催しているので、ぜひ自分の手で仕込んでみてはいかがでしょう。
▲ナイフで少しずつスライスしながら楽しむ原木、お家に一本いかがですか?
それ以外にも、10年ほど前から地方創生をテーマに大学と産学連携したり、ナチュラルハムの生産者を育成するアカデミーを開催したりと、精力的に活動をされている藤原さん。そこには、「本物のナチュラルハムをつくる担い手が増え、多くの人に知ってもらい、日常にあるのが当たり前になってほしい」という想いが込められています。
『ジャンボン・ド・ヒメキ』のナチュラルハムは、日本ならではの麹菌を用いて、豚肉の秘められた旨味を最大限に引き出した逸品。ぜひ皆さんも味わってみてくださいね。
<撮影・文/佐野仁哉>
【特集】それどこで買ったの? 褒められ手土産&お取り寄せ
ジャンボン・ド・ヒメキ
住所:長野県小県郡長和町大門姫木3518-2658
TEL:0268-75-8797
>>オンラインショップ
※オンラインショップの運営は一般社団法人 国産生ハム協会が行っています。
佐野仁哉|旅好き・酒好きのフードアナリスト。ワインエキスパート・WSET Level3・UCCコーヒープロフェッショナルの資格を活かし、日本全国の美味しいものとお酒の組み合わせを日々研究中。
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